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高津和彦のプレゼン分析――第11回
成功するプレゼンの要素と優先順位
ロジックの本を読んだり、パワーポイントの研修をしたり、服装やカラーの講座を受けても、
プレゼンが成功しない人たちがいる。 それは、プレゼン要素の重要度・優先順位をカン違いしている場合だ。
プレゼンにはいくつかの構成要素があって、大きくソフトとハードに分けられます。
ソフト 《 Mind=情熱・やる気、Knowledge=知識・造詣、Logic=理論・構成 》
ハード 《 Physique=身体、Appearance=外見、Tools=資料、道具 》
これらの要素の重要度に優先順位をつけると、次のようになります。
1.Mind 2.Physique 3.Knowledge 4.Logic 5.Tools 6.Appearance
この優先順位を間違えて努力をしても、なかなかプレゼンは成功しません。この優先順位には、ちゃんとした
理由があるからです。反対に、この優先順位を頭に入れてプレゼンのトレーニングをすれば、効果は何倍にもなります。
1.Mind(情熱・やる気)
「これはすごくいいんだ、それを伝えたい!」という情熱が、プレゼンのスタートラインです。2.以下の要素すべてを
生み出す元になります。まずあなた自身が、プレゼンするものの最大のファンであり応援団になって下さい。
プレゼンとは、その良さを伝えて、相手の興味や購買意欲を呼び起こすものです。
「これ、ほんとすごいんだよ!」「おぉ、すっげー!欲しい!!」
これが、世界一短い成功プレゼンです。
「まあ、それなりにすごい方だと思うけど。」「ふぅん。」や、「すごさをわかってくれたら嬉しいかも・・・」「あ、そう・・・」ではダメ。失敗プレゼンです。
まず、最低限必要なのは【Mind】なのです。
2.Physique(身体=声・表情・動作など)
どんなに資料をそろえても、いい内容の構成でも、声が聞こえていなければ全く意味はありません。
相手に伝わる表現ができていなければ、Mindがあってもプレゼンの成功は望めません。
しかし、Mindがなくては、声や表情は生まれてこないのも確かで、この2つは密接に結びついています。
プレゼン成功のためには、Mindを呼び起こし、それを表現するトレーニングが不可欠なのです。
3.Knoewledge(知識・造詣)
自分がプレゼンするものへの深い知識・理解がなければ、構成も資料も、的を得たものは作れません。
Mindが、もっとプレゼン商品を知ろう、プレゼン相手に売り込むポイントを見つけよう、とする姿勢を生みます。
商品知識や理解は、以下の4〜6よりも重要です。例えば、ペット同居OKでそのための様々な仕様や共用施設を売りにした分譲マンションのプレゼン。
Aさんは、プレゼンは素人だが、犬も猫も大好きで長年一緒に暮らしている。Bさんは、話の組立てもうまいし、
パソコンできれいな資料を作る技術を持っているが、動物嫌いで触るのもイヤ。 AさんとBさん、説得力のあるプレゼンができるのはどちらでしょう?
4.Logic(理論・構成)
Mind+Knowledgeによって、もっとプレゼン商品を知ろう、プレゼン相手に売り込むポイントを見つけよう、
と思えば、自然と「こう説明すれば、わかりやすいのではないか?」「この順番で見せれば、興味を持ってもらえるだろう」と考えるようになります。
ポイントは、聞き手の立場で考えること。1〜3があって始めて、ロジックの知識も生きてくるのです。
5.Tools(資料・道具)
1.Mind、3.Knowledge、4.Logic、のどれが欠けても、いい資料は作れません。また、いい資料を作っても2.Physiqueがなくてはその資料を生かすことはできません。
見た目だけかっこいい資料を作っても相手の心に響くプレゼンはできないし、立派な会場や機材がプレゼンが通る決め手になるはずもありません。
見た目は整った資料を持っていても情熱や商品知識のないプレゼンターと、1〜4が揃っている板書のみのプレゼンター、どちらが勝つか想像してみて下さい。
6.Appearance(外見=服装・ヘアスタイルなど)
あなたがクライアントだとして、プレゼンターの見た目の印象だけで採用を決めるでしょうか?最初の印象は、ほんの小さな演出です。
1〜5ができていないプレゼンターが、いくら服装に気を配ってもプレゼンは成功しません。
また、社内プレゼンや既に取引のある相手など、プレゼンターの人となりをある程度知っている相手には、あまり意味のないことです。
服装やカラーの演出で狙う「信頼できそうに見える」プラス効果は、むしろ1.Mind、2.Physique、の方が大きく影響します。
服装などの見た目では、まずは非常識・不潔などマイナス要素がないかどうかに気を配って下さい。
プレゼンの構成要素についていろいろと述べましたが、もうひとつ、忘れてはならない構成要素があります。
それは、『聞き手』。 プレゼンの主役はプレゼンターではありません。聞き手がいてこそのプレゼンです。
常に聞き手を意識して、準備をすすめ、プレゼン本番に臨み、聞き手を巻き込むプレゼンをして下さい。
与えられた時間を「無事にこなす」ために用意した原稿を読みあげるなど、自分本位な聞き手を意識の外にやったプレゼンでは
成功しないということを、お忘れなく。
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