役立とうとする「気持ち」

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。

先日ホテルに泊まった時の体験話を発展させてお話します。

 


僕は講習で全国を回るが、定宿もいくつかある。

月一度行く名古屋の定宿ホテル。
フロントの人と立ち入った話をしたこともないが、なんとなく
覚えられているような気もする。

先日も名前を告げて、簡単なチェックインをした。
宿泊カードも書く必要はない。
もう処理は済んでいるのだろう、いつでも既にこの段階で。

支払いは、朝の出発前にカードで精算するのは時間がかかるので、
到着時すぐすることにしている。

カードで処理がされている時、カウンター越しにあるA5サイズの
シートがふと目に入った。

 

僕の名前が書いてある。

その下にペン書きで。

「キラッと名古屋」(名古屋のフリー情報誌)を切らさないこと。
上層階希望。
禁煙室希望。
ズボンプレッサー常備。

・・・。


えーっ!

これ、僕が今までにフロントでお願いした事ばかり!
(クレームではなく、希望として)

そうか、要望をちゃんと記録・確認してるんだ!
僕は見えないふりをして、思わずきっちり読んでしまった。

そしてこれほどまでに「顧客に対してしっかり気を配っている」と感じた。


それに対して、公的機関、施設などでは、マスクをしたまま、
「○○するにはあちらの書類に記入が必要です」。
と木で鼻をくくったような言動がよくある。
(最近は役所なんかはとても親切・丁寧になってきたが)


思うに、民間企業の方が、こんなふうに顧客に気を配り、常に状況に応じた変革・改善を行っている。日々の切磋琢磨を感じる。
少しでも客の心を捉えようと努力をしている"気"が見えるのだ。


例えば僕は鉄道マニアだから話を鉄道になぞらえるが。

かたや、国や自治体、税金でひかれた鉄道の上に列車を走らせ、開業一日目から収入が計上される官営と。
一方、最初から株式発行と銀行からの借金でスタートする民間鉄道と。


この企業の基本の差は歴然とある。

前者は問題が起こらず運営されれば良しとする。
お客様は二の次。

後者は何としてでも乗ってもらおうと必死の努力をする。
お客様に何とか「お役に立とう」と考える。


現場で働く人にもその意識・姿勢は何かしら伝播する。
そして、その「気持ち」は確実に相手に伝わる。
天と地の違いとして。 


それはプレゼンテーション、スピーチでも同じ。
それはあなたの話に現れてくるのだ。


 

【関連サイト】
"スピーチ力向上:緊張克服・あがり症対策のスピーチスキル習得セミナー

"プレゼン力向上:プレゼンテーション講座/実技トレーニング