プレゼン、選ばれなければ意味がない

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
先日の東京でのベストプレゼンセミナーでとてもいい発言をされた方がいました。今回はその話を。

 



先日、東京開催のベストプレゼンセミナーに、関西から朝一番の飛行機で来られた人がいた。
やはり意気込みが違う。

「誰かこの文を読んでください」っていうと、スッと手を挙げて読んでくれる。
「さぁ、プレゼン、1人1人やってもらおう、誰から?」っていうとスッと1番に出てくる。

それが人を出し抜いてっていう嫌味じゃなくってイイ感じでサッと行動に移される。


そして、最後の自己プレゼン、ビデオ撮影で彼女が言った言葉は:

「先生のメルマガに、
プレゼンは選ばれなければ意味がない』と書かれてたのが心に響いてました」


その通り!

「良い言葉だなぁ!」思わず僕は言った。


それ僕が書いてた?ほんと?
書いたかもしれない。
いろんな紙面にいろんなことを書くから一つ一つきっちり覚えていないけれど。


なぜそんな発言が出たかというと。
その授業の中で、僕がかつてゼネコン勤務の時に、イラク農業省の国家プロジェクト
「モスルのポテトプロセス工場の建設」に携わった話をしたから。
(まだサダム・フセインが副大統領だった時代です)
その工場はGoogle earthの航空写真でもかなりの上空からでもパッとわかるほど。
1辺が100mほどもある大きな建造物だった。
米軍モスル空爆でもその工場は破壊を免れた。今回のIS占領ではどうかわからないけど。


つまり、僕の実体験を通して、プレゼンテーションの意義をみんなに話をしたのだ。

何十億円という巨大プロジェクト、入札から落札に向けて何カ月もかけての全社を挙げての作業だ。
まず入札するためだけに数100万円もの入札供託金を払わないといけない!
もちろんプレゼンテーションが失敗に終わってもそのお金は戻ってこない。
そして多くの設計部門のスタッフが積算して、見積もり出して。
それをもとに営業部門がプレゼン資料を作って。
で、翻訳部門がそれを英語にして。
そして最終段階、プレゼンテーション本番を迎える。

そんな皆の労苦が凝縮された大事業が、プレゼンのやり方ひとつで水泡に帰することもあるんだよという話。


そう。

落札しなければ―つまり選ばれなければ―プレゼンをやった意味がない

そういうことを彼女をして、最後に言わしめたのだった。


それがプレゼンテーションの本質。

 

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