「伝わる」スピーチ手法

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。

人前で話す機会が増えてきた、そんな時に役立つ「伝わる」スピーチ手法ついて今回はお話します。
 


ベストスピーカー/ベストプレゼンセミナーでしばしば言われる問題点。

「伝わらない」
「何を言いたいかわからないと言われる」


これに対する、一つの対策トレーニングとして、「短文化」がある。
"短い文化"じゃない。文を"短く"すること。


授業の中では、あるレセプションでの実際の開会挨拶を文に起こして、
それを一人の受講生に読んでもらう。

例えば、こんな感じの。
「え~、この度は御社が会員数1万人突破という素晴らしいを業績を達成
されましたことを心からお喜び申し上げるとともに、これまでのご苦労に対し
敬意を表しお祝いを申し上げさせていただきたいというふうに思う次第でございます」

よくあるでしょう? 
いったい「この文章はいつ終わる?」というような挨拶。


その後に、同じ人に、今度は文を短く切って読んでもらう。
その時、"一文読んだら「いち、に」と心の中で数えて、次の文を読む"というやり方で言う。
 

こんな感じで。
「この度の会員数1万人突破!」
(いち、に)
「素晴らしいを業績を達成されました」
(いち、に)
「心からお喜び申し上げます」
(いち、に)
「これまでのご苦労に敬意を表します」
(いち、に)
「そして、お祝い申し上げます。」
(いち、に)

で、この結果はというと。

言った人「短くすると、とても楽でした」
聞いた人「後の方はすごく分かった、聞きやすかった」


だって、短くすることで。

言う方は一度に長い文を考えないですむので余裕ができる。
そして、文の間に休みを取れるので、次の言うことを考えられる。

聞く方は一つの文がシンプルなので、文意がすぐ理解できる。
そして、文の間に休みが入るので、その間に内容が咀嚼できる。


そう。
話す方にとっても聞く方もにとって、「短文化」はとても”楽な方法"。
伝わる話し方なんだ。


ではなぜみんな「短文化」をしないのか?

それは:
1. 長い文の方が、”カシコく"みえるのではないか。
2. 文と文の間の"マ"、つまり空白の時間が怖い。
3.長く引き伸ばして言わないと時間が持たない。
という深層心理がある。


だから「短文化」が良いとわかっても、なかなかすぐにできない。
心理的抵抗とこれまでの習慣で。
でもトレーニングを重ねると次第にできるようになってきます。


伝わるスピーチがしたい皆さん。
一度、やってみてください。

みんなへの”伝わり度"が変わってきます。

 

 

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