あなたの話はなぜ伝わらないのか―2

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。

前回に引き続き。
「伝わるプレゼン/スピーチをしたい」人に非常に重要な話です

 


サービス業を中心とした言葉遣いが、日頃の言葉にも大きく影響していると書いた。


「サービス」とは、辞書によると、
客への便宜、物質の生産以外での使役、奉仕や接待。
大体、これらにまとめられる。

これまで、いかにサービス―付加価値を付けるか、みんな腐心してきた。
それを国民的に極めに極めてきた結果、今や巷にはびこる事象。

過剰

この結果を生んでいるのだ。


ジャパネットタカタの高田 元社長は、現代の標準語の特質を、以下のように喝破した。

丁寧
正確


まさにその通り。
本質をついている。

が、それは裏返してみると、

バカ丁寧
回りくどい


例えば。
コーヒーだけを注文したのに、
「ご注文のほう、繰り返させていただきます」
(繰り返さなくっていいからすぐ持ってきて!)

そしてコーヒーを持って来て、
「こちら、ご注文のコーヒーになります」
(いつどのあたりで豆から液体になった?)
と言うのが当たり前のように使われている。

これが標準にさえなってきている。


これを解消するのに、重きを置く点は、

率直
単刀直入


こう言うと、反論する人もいるだろう。

じゃあ「コーヒーを」って注文されたら、「了解!」
出来上がって、「コーヒー、出来!」って言うのかって。

そんなことを言う人間はいない!

「コーヒーを」
「かしこまりました」
「はい、コーヒーでございます」

普通に言えばいいじゃないか。


本質は、言葉遣いじゃない。
どのように言葉を発したかなんだ。

普通の言葉遣いでも「心がこもった話し方」ならそれでいいんだ。


みんなが普段やっているプレゼンやスピーチは、
聞き手から「聞かせて、聞かせて!」って言われてやる状況じゃない。
「時間を取って下さってありがとうございます!」でしょう?
(あなたがよっぽど有名人でもなければ)


だったら、
ストレートに話の本題に入り、
論点を早くハッキリ述べ、
相手の時間を余計に取らないようにさっと終ろう。
もちろん、理解されて、感動を得て、感謝されて、だ。


丁寧、正確を極めていくと、「結局、何が言いたいんだっ!?」になってしまう。
聞き手を思いやり、誠意を込めて率直に話そう。
 

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