こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
僕は調べ物をする時には、よく英語でネット検索します。そうすると、付随する様々なグロバール情報が入ってきます。
今回はその際に想起した考えについて話します。
先日、知人から「パーティでの振る舞い方」についてレクチャしてほしいと依頼され構想を練る中、参考に海外情報もネット検索してみた。
そうする中で、アメリカにおけるパーティでの振舞い方や、それについて解説している文に出くわした。
曰く、
1-出会いは、パワフルなスマイル
2-本体は、楽しい会話
3-さよならは、後々まで残る印象
を実行しろと説く。
確かに。
アメリカでなら当然こうだろう。
僕も実際やってきたし、今もやっている。
じゃ、みなさんはどうだろう?
一般的な日本人はこの基準からみると出来ていないだろう。
そして、できるようになる必要もない。
文化が違うから。
そう、パワフルなスマイルなんて、最初からされると怖い。
ここは日本だから。
しかし、この1~3をベストスピーカー的に分析しよう。
一言でいうと、強い。
そうなんだ、向こうでは、"対ヒト"に強い。
強く出る。
良くも悪くも。
最初の挨拶からして違う。
日本はお辞儀、会釈。触れもしない。
あちらは握手、もしくは握手しながら肩をたたく、ハグする、頬ずりする、キスする。
入口がこうであれば、その後に続く会話、当然中身も濃い。
そして最後、あとあとまで残る印象!
あなたはどうですか?
そんなの濃すぎるよね?
日本は違う。
酒でも「端麗辛口」が主流だ。
そして。
今日のこの結論はというと。
「郷に入れば郷に従え」?
Do as the Romans do?
違います。
たしかに日本ではこの上記の1~3のやり方は馴染まない。
しかし、一歩、世界に足を踏み込むと、世界は日本と真逆。
あなたは1~3をマスターしている世界の人に対し、"お辞儀"レベルの踏み込まない会話で勝てますか?
強く出る、これが世界なんです。
先日、建築家の安藤忠雄氏の講演会に行ったとき、同じことを言っておられた。
「日本の若い子たちはおとなしい。ウチのスタッフにも『クライアントが気に入らなかったら喧嘩して来い!』と言うが、それができない。
最近は海外の仕事を取って行かないと厳しい。中国や韓国や台湾の若者は強いですよ。そんな中で勝っていけますか?」と。
「日本人はこれじゃない、こうしたくもない」と言っていては世界では勝てない。
「日本は違う。」、そう言っていてもいい。
が、場合によってはパッと強く出れなきゃだめなのです。
"自国の富は、他国の富からもたらされる"、貿易立国の日本なのだから。
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今回の教訓。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」
を一歩踏み込む。
"知っている"だけじゃだめ。
つまり、
「敵を知り、敵以上に出来なければ、一戦も危うい」
です。