こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
前回に続いて、「伝わらない」の原因を考察します。
先日、遭遇したエピソードからの分析です。
話し方に対して感じる、聞き手側の"違和感"。
これが「伝わらない」の大きな理由。
この"違和感"、徐々に、抵抗感→嫌悪感→拒絶感へと拡大していく。
(それ以前に、話す内容自体への拒否感が理由になる場合も
ありますが、今回はその点は話題としません)
その中で、今回は「無用な敬語」について。
先日、僕は大規模な講演会に参加した。
ゲストに対してインタビュー形式で進められていく構成だ。
話の内容は本当にドラマチックで面白い。
が、そのインタビュアーの言葉、随所に"違和感"が走る。
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「こちらは、こういった企業様でいらっしゃいます」
「~をご検討なさってらっしゃる社長様でいらっしゃいます」
「状況は、いかがでいらっしゃいますでしょうか」
「皆さん、どういった反応でいらっしゃいましたでしょうか」
「どんな点でございますでしょうか」
「社長様も~と感じられたことを記憶させて頂いております」
「何か印象に残っていらっしゃいますことはおありでしょうか」
「どういった点がポイントになられましたでしょうか」
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よくもまぁこれだけ、敬語をくっつけまくって、使えるだけテンコ盛り。
全て書き留めました!
皆さんに見てもらうために。
このインタビュアー、結構ちゃんとした肩書きのある企業人。
誰か、周りの人が注意をしなかったのだろうか。
否、社内あげて/また社外でも、接する人のほとんどがこの話し方で良しとしていた?
そんなことはないですよね?
でも、もしそうだとすれば、こんな風潮はやめなければいけない。
明らかに間違っている。
皆さんのふだん話される「一言一言」が日本社会の言語文化を作り上げていくのです。
そういう意識をもって、毎日の言葉を使ってください。
決してこのような話し方をされませんように心からお願いします。
正しい、美しい日本語のために。
すぐれた日本文化のために。