こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
以前にも触れたことのある「拍手の必要性」、これについて少し掘り下げて話します。
いつも僕は、ベストスピーカー/ベストプレゼン講座に来られる人に、
「トレーニングを経てどうなりたいですか」と聞く。
すると、「人前なんて震えてどうしようもない」と言っている人であっても、
本音は、
「堂々と話したい」
「拍手をもらいたい」
「聞いてる人を感動させたい」
で、僕は問う。
「じゃ、皆さんは自分自身で、『堂々としよう、拍手をして!感動して!』
と思って話しますか?」と。
みんなの答えは、「No.」です。
ここで普遍的原理を言います。
それは;
「あなたがそう思わないと、人はそうしてくれない」
あなたが、"できるかできないか"と思う前に、
まずあなたが、"そうしたいと思うか"どうか。
例えば、
人が拍手をするまでは、自分からまず拍手することはない。
ふだんの友達との話でも「すごいでしょ!」って自ら感動して話すこともない。
それなのに、いきなり人前で「堂々と話し、感動させて、拍手をもらう」ことを、何もかも実現できるわけはない。
と思っているときに、読者から近況報告のメールを頂いた。
以前、大阪で受講された人。折に触れメールを下さる。
今回は偶然にも拍手についての報告。
曰く、
「拍手、これだけは自信があります(笑)」。
(笑)だなんて余裕ある!
続けて
「 講演会でもシンポジウムでもしっかり話者を見て、間を読みつつ、最初の一拍を必ずしっかり届けます。すると皆さんも安心して割れんばかりの拍手が続きます。結果、話者も気分よく一幕を下ろし、続く質疑応答にも気分よく応えてくれます。」
だって!
また、
「私はもひとつ心がけていることがあります。最初の質問をすることです。
きちんと拍手が届くと不思議と当てて頂けるチャンスも増える気がします。
地味ですが、参加したものとして最後まで場を作る一員でありたいと思います。」
すばらしい!
ぜんぜん地味じゃない!
こんなこと、なかなか言えないよ。
この前向き姿勢、みなさんはどうですか?
こういうことが当たり前のように言えるから、この方は"ベストスピーカー”さんです。
ご本人から報告もいただいたし、そうでなくってもその姿が目に浮かびます。
拍手をもらいたい人。
「これやったら拍手が出る」―そんな打ち出の小槌のような魔法はありません。
まずは、自分でそう願うこと。
そして普段から人に対してもさっと拍手することです。
こんな簡単なことができないあなた。
しかし、自身がウケようと思うなら「拍手は必須」。
なぜなら拍手は「ウケてる」の表れですから。
まず思うところから。
頑張ってください!