こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
昨今のベストスピーカー/ベストプレゼンセミナーを通して感じることを話します。
どうすれば人前で堂々と話せるか?
この解決を見い出しにベストスピーカーに多くの方が来らる。
まず、「自分は堂々としていない」と思っているんだ。
そして、「話すことに、自信がない」と感じている。
そう、人から
「大丈夫だよ~」
「心配ないよ~」
「もう出来てるじゃないか~」
「そんなに話せててなぜ講座に来るんですか~」
といくら言われても、自分で出来てないと思ってるからしようがない。
こんな状況が僕に、ずいぶん前のNHK番組「奇跡のレッスン」―少年野球指導―で、元ロッテの監督ボビー・バレンタインが語っていたことを思い出させた。
それは、
「外からの評価による自信ではなく、自らの内面から湧き上がる自信を築こう!」
僕が常に言っているのと、まったく同じことだ。
そうなんだ、自分自身で、
「やった!」
「私はできる!」
と言えなけりゃ、本当に"できる"ということではない。
そう言えることこそが"自信"なんだ。
そもそも日本の教育は、他者評価システム。
1- 点数で評価する
2- 人の、先生の、権威者の言葉で評価する
3- 資格で評価する
4- 名前、知名度の固有名詞で評価する
子供の時から、他からの評価で自分を"値決め"する社会に生きている。
事実、ベストスピーカーに来られる人も、多くの人が、
高い教育を受けて、良い学校を出て、素晴らしい資格を取られて、肩書を得て、人から「いいなぁ」と羨ましがられるくらいの人たちなのに、自分自身を見て、
「勉強はできるけどそれは社会では関係ない」
「私は全然デキてないんだ」
「自信ない」
と言われます。
これで終わってしまっては何のために今まで努力してきたか、意味がない。
これに対して僕が講座でやることは、
「自分自身の心で『私はできる』と評価できること」。
そして、
「それを自ら言えるようにしてあげること」
なのだ。
(奇しくもバレンタイン氏と考えが一致する。僕にとっては単なる偶然だが)
バレンタイン氏が、選手の中に"自分への自信"を見るのは、
「自分の力を発揮するために、どれだけ強い気持ちを持っているか」
ということ。
言い換えれば、それ自体が「才能」ともいえる。
また彼は、
「自分の殻を飛び出して相手(チーム)と闘わねばならない」とも言う。
そう、「闘う」のです。
「プレイする」ではない。
練習を「する」、「やっている」では意味が低いのです。
その程度の言葉では「流している」レベルなのです。
だから僕がいつも受講生に言っていることは、
「練習中から、どれだけ"強い気持ちを出せるか"(彼の言う『闘う気』)が、
自信が持てるかどうかのポイントだよ」と。
「身体、センス、素質、全く関係ない。『気』のみが決定要素だ」と。
その「気」を持てれば、自分で考えるし、工夫するし、センスも努力で磨けるし、
素質を持った敵に対しても、努力で、時間で、人に聞いて、凌駕できます。
一方、素質、センス、身体能力、成績が自分の基盤だとしてきた人間は、
その根底が崩れるとすべてが崩れる。
「僕の素質ではダメだ」
「私は才能がないからダメだ」
どうすれば"自分の持てるもので超えられるか"を考えられない。
つまり、考え抜いて実行できる原動力が「気」であり、その先に、
真の"自信ある自分"を築くことができるのです。
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