こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
今回は、「成功するには、才能が必要か」について考察します。
ベストスピーカーで学ぼうという人。
話すことはそこそこできているが、さらに上を目指したいという人は少ない。
ほとんどの人は、
話すのが苦手。
大勢の人前で緊張する。
これまで人前で話す機会を避けてきた。
そんな人たちだ。
でも、それはもっともなこと。
なぜなら。
これまで大勢の前で話すことを教えてもらってきていないんだから。
そこで、僕はこう思う。
「苦手を克服したい。」
「話す技術をどこかで学びたい。」
まず、この気持ちが大事。
それで講座を進めていくと、
「話すことが浮かばないのはやっぱり素質ですよね」
「先生はもともと話すのが得意だったんですね」
「僕は話すという才能がないからなぁ」
という声があがる。
つまり、彼らは話すということは、
"その素質があるかないかによって決まる"
と、心の中でこう思っている。
これが大きな問題。
努力は一応してみるが、ちょっとできないと、
「やっぱり素質が無いからダメなんだ」。
すぐに、できない理由づけを「素質」のせいにしてしまう。
「そうそう、才能無いから。それは仕方ないんだなぁ。」
と、あっさりあきらめる人が多い。
が、その道の達人、達人を育てた経験のある人は、言う。
「素質はあってもいい。しかしそれより大事なのは努力の継続だ。」
さらに、僕に言わせると、話すことにおいては
「素質なんかなくてもいい」。
生半可の素質はむしろ努力することの妨げにさえなる。
なぜか?
素質でちょっと人より良くできると、
「あぁやっぱり俺は素質があるんだ、できるんだ」
簡単に思って、そこでやめてしまう。
つまり成長は、そこ止まり。
そして、挫けた時、負けた時、素質で歯が立たなかった時。
「このくらいの素質では、もっと素質のあるやつには歯が立たないんだ」
と理由づけてしまう。
違う!
「努力」しかないんだ。
飲み込みのいい人がいる。
一方で、どんくさいやつもいる。
もちろん前者の方が吸収、上達は早い。
しかし、後者はそれができなかった時に考える。
良い方法は他にはないかと工夫する。
何より一層、人より努力する。
結果、それらが実を結ぶ。
成功を呼ぶのだ。
ペンシルベニア大学教授で心理学者のアンジェラ・リー・ダックワースは言う。
「成功は頭の良さは関係ない。才能があれば成功するというそんな方程式はない。やり抜く力が成功の秘訣なのだ。」と。
人前でもっとしっかり話したい人。
プレゼン上手くなりたい人。
ベストスピーカー/ベストプレゼン講座ではヒントを教え、トレーニングする。
しかし、これをやったらすべてがOK!という魔法の呪文はない。
自分で考え、思ったことを口に出すトレーニング。
正しいチェックを受けながら、その回数を重ねていくしかないのです。
そして方向が正しく、努力が心と噛み合えば、必ず一日で上達する。
それぞれ、自分の目指す最高峰が見えてくるのです。
すべては、やり抜く「努力」。
答えはあなたの心の中にある。
それを自分で見つけるのです。