「伝わらない」のメカニズム

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
受講生の皆さんから「どうしたら伝わるんでしょう?」とよく聞かれます。
そこで今回はそのメカニズムについてお話します。

 



なぜ、「伝わらない」か?


たくさんの要因はある。
例えば、
1-声が小さい
2-滑舌が悪い
3-声に変化がない
4-表情が悪く聞く気にさせない
などなど。

でもやはり最大の要因は、
「文の内容が複雑で、聞いて把握できない」こと。

そして、その原因。
それは、

自分で複雑にしている」のだ。


例を上げよう。

「今日はいい天気でよかった!」
こう言えば誰にでもわかる。

 

言っておくが、皆さんがこの文を、目で今見るのと、耳で一度だけ聞くのとでは、理解力は後者が格段に落ちる。

なぜか。
それは聴覚は瞬間的なもので瞬時に意味を認識しないといけないからなのです。
そしてその瞬間瞬間は、次々に、聞いている皆さんに押し寄せてくるのです。


さて話を戻して。

問題はというと。
こういうふうにスカッと言えない人が多い。


1-まず、話す前に言う内容が決まっていない。

だから、とりあえず話し始めてしまう。すると、
「え~、あの、本日は」で後が出てこない。


2-文の途中で次が出てこないから、

「え~、本日はですね~、」と、"ですね~"で一旦休憩を入れて止める。
続けて、「あの~」「ほんとにですね」「ま、」を挿入して、意味なく繋ぐ。


3-話の終わりで文を曖昧にする。

「いい天気でよかった!」と断定できないこの悲しさ。
結局、出てくる文はというと、
「いい天気でですね、よかったのではないのかなというふうに思ってはいます」と薄める。


「今日はいい天気でよかった!」
と、
「え~、あの~、本日はですね、ほんとにですね、ま、いい天気でですね、
よかったのではないのかなというふうに思ってはいます」

この長さの差。
3倍長い。


もう一度まとめます。

「話し方"現代病"」は、

1-初めで不確定でスタート
2-途中で心が迷う
3-最後で曖昧にする。

 


「最初に一文をまとめてから言おう」—> ○

「え~最初からですね文をまとめてしまってから言うというふうにすればいいの
ではないのかなと思ってはいます」—> X

 

長くなるからここでやめます。

「長くなってしまっておりますので、もうこの辺でやめさせて頂ければなと
いうふうに思ってはおります」 XXXXX!!

くどい!(笑)

 

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