「伝わらない」の深いわけ

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。

今回は、話が「伝わらない」についての分析です。


 

ベストスピーカー/ベストプレゼンセミナーで学ばれるにあたって、いつも僕が質問することは、
「自分の問題点、何をどうしたいか?」

 

その中で非常に多いのが、
「伝わらない話し方」を直したい。

 

いくつか理由があるのだが、持って回った話し方、というのがある。

 

例えば。
「消費税が上がり、購買力が下がる」と言えばいいのに、
「消費税が上がってしまって、購買力が下がっていくのではないのかなぁと思っています」
という言い方をする。

 

「~だ」を、
「~ではないのかなぁと思っています」に、
"複雑化自動変換”方程式に当てはめるのだ。

 

これは単に一例で、他にも同様の変換方程式は山ほどある。
で、人前で5分もその語法を多用して話すと、もう「何言ってるの?どう思ってるの?」になってしまうのだ。

 

 

そんなこんなで僕はそんな変換工程を「人々はいったいどこで身に付けるのだろう?」と、
これまでずっと考えてきた。

そしてその一因が解明された。


ある日のベストスピーカー講座での昼食時。

「人に伝えるには、先生のおっしゃる『ストレートに言う』。本当によくわかりました!
でもそういう言い方をするとイジメに合うんです」
とある受講生が言う。

 

よくよく聞いてみると、その人の子供はその学年にしては、はっきりものを言う癖があり、
嫌なものは「いや!」、「キライ!」と言い切ってしまう性格らしい。
で、親としては「どっちかっていうと好きじゃない~」みたいに柔らかく言えと指導しているらしい。

 

ストレートに言うと要らぬ反感を買ってしまうというのがその理由。
それが原因でイジメに合うという。

 

 

ふぅ~っ。
小学生の時から、もうそういう教育を受けているんだ。
その「やんわり、持って回り、複雑化語法」をもってすると、そりゃ伝わらなくなる。

それがもっと高じると、
もう、しゃべらなくなる→
人の目を見られない→
その場から逃げたい→
人と会いたくない→
へと発展していく。

結果、伝わらなくなる。

 

みなさんは、私たちの姿勢はどうあるべきと思われますか?