こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
いつもセミナーでは受講生から教えられることがたくさんあります。
今回も、そんな興味深いエピーソードをお話します。
先日のベストスピーカーセミナーで。
最初、スピーチのそこここで言い直していたAさん。
ふらふら言うことが定まらないから、聞きづらい。
話す内容はいっぱいある人なのに、全てが自信なく聞こえる。
それは、心が、「こう言おう」って決まらないからなんだ。
しかし、トレーニングが進むにつれ、
大きな声が出て、
声にぐっと張りも出て、
身振り手振りも大きくなる。
そして、最後のアフター映像のビデオ撮り。
Aさんが熱く語る。
「私は、"必ず"、"必ず"、わが社を発展させていきます!」
思わず拍手が起こった。
ちょっと余談だが、拍手のタイミングで聞き手の感動度がわかる。
例えばカラオケ。
1- 歌が終了し少し間の後、拍手–>普通(または義理)
2- 歌が終わって、即拍手–>うまいなぁ。
3- 1番が終わって、拍手—>すごいじゃない?!
4- 歌い始めで、すぐ拍手–>うわぁ!すごい!!
4が一番うまいのは言うまでもない。
——————
で、話を戻すと。
話が終わって即、みんなから間髪入れずに拍手!
みんな口々に
「あの強調が良かった!」
とろがAさん曰く、
「あれ、実は、言い直しだったんですよ~」
みんな、
「え~っ?!」
そうかぁ。
僕自身も、9割は強調、でも1割は「あれ?言い直しかな~?」って思った。
では、なぜみんな「強調」と思ってしまったのか。
まず、声を張っていた。
「必ず、必ず」で大きく手を振った。
そして、最初の「必ず」より、2番目の「必ず」を一段と大きい声で言った。
これらすべてから、Aさんの溢れる「気」を感じ取ったからだ。
教訓。
気が前に出て、それが体現されると、「言い直し」でさえも「強調」に見えてしまう。
【関連サイト】
"スピーチスキル"向上セミナー:ビジネスパーソン必須の基礎力
キャリアアップのための実践的スピーチスキル習得講座