こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。
先日のセミナーを通して気付いた"外観と話し方”の関係をお話しします。
先日のベストスピーカー講座で、髪の毛がまさにアフロヘアの女性が受講された。
それをファッションの前面に押し出している。
まず最初の自己チェックのビデオ撮り。
ぼそぼそ話す。
手や体が全く動がない。
顔の表情も乏しく、ほとんど変化がない。
そうすると、聞き手は話はそっちのけ。
気持ちはどうしても"髪の毛"に集中。
気になる。
何でこんな派手な髪をしているんだろうって。
話そっちのけになる理由、それは。
話に変化が無い。
表情、身体の動き、何も変化がない。
だから話を聞いていて退屈。
で、どうしてもその突出した部分へ、目が、気が、行かざるをえないのだ。
その印象を僕は率直に説明した。
「人はやはり、特徴ある部分に注意が行ってしまう」と。
たぶん他の受講生も同じように感じていたと思う。
が、彼女は反論した。
「私は人と同じようにしたくない」
「自分の個性を出したい」と。
一理ある。
その考え方は大賛成だ。
僕はリクルートスタイルが大嫌いだ。みんな同じに見えるから。
「人と違わないように」
「皆さんと同じように」
これが日本人の心を拘束する主要因だ。
しかし、本質が出てこなくて―、この場合の本質とは、"話すことを通じて自分を前に出す"ことなのだが、話すという本質が、無かったり、見えなかったり、ぼやけると、その結果、
その人の飛び抜けた個性が「奇異」として残る。
それが違和感なのだ。
この考え方は間違っていないと、僕は自信を持って言える。
それを実証する事実が後から明らかになってきたのだ。
トレーニングを経て、彼女は、
発声が強くなり、
顔に表情を出てきて、
声に抑揚が出せるようになり、
手の動きも大きく出るようになってきた。
そうするとどうだ!
最後のアフター映像のビデオ撮りでは、
話に引き込まれる。
気が付くとアフロヘアーが気にならない。
その奇異さを超越する表現力が身体から出てきたのだ。
「そのヘアーが個性的で良いなぁ!」と思えるほどになっていたのだ。
どうだ、この僕の心情の変化は!
撮りが終わると、即、大きな拍手がみんなから出た。
共感を呼んだのだ。
今日の結論。
個性は出した方が良い。良くても悪くても。
気にするな。
ただし、それを超える「話の表現力」が不可欠だ。
それがないと?
「ヘンだなぁ・・・」
それがあると。
「個性的ですばらしい!!」
これが原則。
挑戦してください!