「話が続く」とは‐1

こんにちは、スピーチトレーナー高津和彦(こうずかずひこ)です。

今回は、皆さんからよく聞く悩み、「話が続かない」について分析します。
 


「話が続かない」という言葉をよく聞く。
どういうことだろうか?


具体的には:
 1-話を続けようと相手に思われない。(から続かない)
 2-話題が出てこない。(から続かない)
 3-自分が話をしたくない。から続かない、これは除外しますね。


問題となるのは、
「なぜ相手にそう思われるか」。

それは、話が、"相手(聞き手)の思う通りに進まない"というのが多分にある。

 

先日の話。

僕が話を盛り上げようとして、
「ドイツへ7日間、バラを鑑賞する旅、いくらだと思う?」

相手は「うーん・・・」と10秒くらい考えて答えが出てこなく。

「パッと直感でさ!」と僕。
「そうね~」とまたしばらく考えて、やっとして「30万?」


僕 「60万だよ!高いと思わない!?」
相手「でもGWだったらそれくらいするかも・・・」
僕 「違う、7月の第一週!それだけ。それ以外の日の設定は無いの」
相手「私に聞いたってことは、高いと思ったんでしょ?」
僕 「なら高い!ってすぐ言ってよ」
相手「まぁね、でもちょっと豪華のだったらそれくらいはするかも・・・」
僕 「でも何も豪華なんて書いてないぞ」
相手「だったら行かなきゃいいじゃん」
僕 「行かないよ!高いって言ってんの!」


盛り下がる・・・。

盛り下がると会話のテンションが下がります
次に話を進めようという気がなくなってきます。


じゃ、こんな感じだったら。

「いくらだと思う?」
「30万!!」
「ブー!60万!」
「高っ!!なんでよ~!」
「だろだろだろ~!」
「私だったら15万でLCCで行くわ!」
「だよね!」
「今度一緒に行く?」
「行く行く!」

っていう可能性も出てくる。

これが盛り上がる。


ではなぜ、「盛り"上がる"」方が「盛り"下がる"」よりいいのか
それは言葉の性質上、人は良い悪いの"潜在概念"を持つからなのです。


その証拠に「さぁ、"盛り下がって"行きましょう」(言わないか?)と聞いて、
「いいね!」とは人は言いません。

それに人は気持ち的に、基本、盛り上がりたいのです。
それは生きているから。


そして盛り下がる人は、盛り上がるべき時に盛り上がれないのです。
これが問題なのです。
そういう人だと何かの拍子に普段のネガティブ感が言葉に出てしまいます。

「だめかもしれない・・・」って。

ダメかもしれない状況でも、ポジティブな人が言う、
「やるだけはやってみよっと~」のほうがウケる。

相手に「ウケ」る。すると、相手も話を続けたくなる。
それで相手の次の言葉が出てくるのです。

「そうよ、やってみれば?」って。


「だめかも・・・」の人は、親身になれれば励ますこともできる。
が、そういう関係じゃない人、いつもそうな人、なら、話す方も疲れてくる。
疲れるより疲れない元気な人と話す方が、楽しい、元気が出る。

だから相手より、少しでもいいからポジティブでいられるようにしよう。
そうすると、相手からも言葉が返ってきやすいし、いい返事が返ってきます。

それが「会話が続く!」なのです。


もう一つの原則。
「期待する答えが返ってくると、相手はうれしい」

嬉しいと次の話に行く、話が弾みます。

試してみてください!

 

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